アレルギー性蕁麻疹とは?
アレルギー性蕁麻疹とは、ある特定の薬剤や食べ物、物に接触することで、皮膚に発疹を引き起こすアレルギー症状を持った蕁麻疹のことです。
薬剤によって引き起こされる蕁麻疹のことを、別名『薬疹』とも言ったりします。
ただ、アレルギー性蕁麻疹と診断されるケースは国内の蕁麻疹患者のうちで5%~6%程度とかなり低く、あなたが思っている以上に、アレルギー物質以外による蕁麻疹が多いことがわかります。
それでもアレルギー性蕁麻疹の人って意外といたりして、僕の友達の女の子は、犬がダメなようで、たいていの犬に触れると、蕁麻疹が出てしまうそうです。
アレルギー性蕁麻疹を発症するまで・・・
アレルギー性蕁麻疹を発症するまでのメカニズムですが、まず人間の真皮の血管の近くには、肥満細胞と呼ばれる細胞があり、そこに免疫物質であるlgEというものが含まれています。
アレルギー性蕁麻疹の人は、このlgEの量が異常に多く、何に対するlgEを持っているのかによって、原因となるアレルギー物質は変わってきます。
例えば、花粉に対するlgEを多く持っていれば花粉が原因の蕁麻疹になりますし、犬の毛がダメな人は犬の毛に対するlgEを多く持っていれば、犬の毛に触れた時に蕁麻疹を起こしてしまうというわけです。
それぞれの原因となるアレルギー物質が体内に入り込むと、lgEが反応し、有害な物質を排除するための炎症性の物質『ヒスタミン』が分泌されます。
このヒスタミンは、血管拡張作用があり、かゆみの原因にもなる成分です。
反応するlgEが多いほど、この反応が多くなり、血管拡張とともに浮腫を発生させ、それが蕁麻疹となり、かゆみを引き起こすという仕組みなのです。
症状や特徴
アレルギーの原因となるものに触れたり、食べたりすると、2時間以内に発症します。
1日以上も長く症状が続くことはほとんどなくたいていの場合は長くても2~3時間程度で消退していくのですが、
あまりにもアレルギーの原因となるものを摂取しすぎたりすると、アナフィラキシーショックを引き起こし、命の危険にさらされることもありますので注意が必要です。
特に食品で多いのは、小麦・エビ・カニ・セロリなどです。
はっきりした円形のブツブツが特徴で、1~2mm程度のものもあれば、手のひらサイズの大きな蕁麻疹になる場合もあります。
どんな治療が効果的か?
一般的にアレルギー性じんましんの場合は、以下の治療法が適用されることがほとんどです。
- 薬物治療
- アレルゲン回避
- 減感作療法
それでは順番ずつ解説しましょう。
薬物治療
薬物治療においては、抗ヒスタミン剤が適用され、とにかく蕁麻疹のかゆみを軽減させることが優先されます。
内服か外用のいずれかを選ぶことになります。それでもダメな場合は、ステロイド剤が投与されることもあります。
アレルゲン回避
これは純粋に、診断で原因だとわかったアレルギー物質を徹底的に排除し、回避する方法です。これが一番現実的で効果が実感しやすい方法です。
減感作療法
少量のアレルギー物質を体内に注射、もしくは触れさせることで、アレルギー物質に対する免疫力を付けさせていく方法です。
小さい頃に私は卵アレルギーだったのですが、火を通した卵焼きを少しずつ食べていくことで、今ではほぼ平気で卵を食べることができています。
いきなり大量のアレルギー物質を投与するのは、アナフィラキシーショックのリスクもあるため、治療には細心の注意が必要になります。
はじめは、医者の指示に従って行っていったほうがいいでしょう。
慣れてきたら、少しずつ回数や量を増やしていき、徐々にアレルギー反応を引き起こさない体質づくりを行っていきます。
はじめは症状が出て辛いかもしれませんが、一番根本的な解決につながる原始的ですが、有効な治療法です。ぜひ参考にしてください。