寒冷蕁麻疹とは?
寒冷蕁麻疹とは、温熱蕁麻疹とは逆で冷たいものに接触した時などに起こる物理性の蕁麻疹のことです。温熱蕁麻疹とは対をなす存在と言えるでしょう。
原因は冷水や寒風などの寒冷刺激です。寒冷蕁麻疹は後天性と家族性にわかれ、後天性はさらに原発性と症候性に分類されるようになっています。
温熱蕁麻疹などに比べると、かなり希なケースのじんましんで、全体で見ても患者の母数はそこまで多いわけではありません。
しかし、重度になってくると、冷水を飲んだだけで喉頭が腫れて喉頭浮腫になることによる呼吸困難や、水泳などによる冷水への全体的な曝露によるショック症状などが問題になってきます。
僕自身は経験がありませんが、冷水とかっておそらくジュースなども下手すると含まれますよね。
暑い夏とか喉が渇くとついつい飲みたくなりますし、個人的には温熱じんましんより辛いんじゃないかと思いました。
症候性後天性寒冷蕁麻疹とは?
クリオグロブリン血症と関連して起こるパターンの寒冷じんましんで、症状の特徴は原発性とほぼ同じですが、紫斑や潰瘍を伴うことがあります。
この場合は、従来の寒冷蕁麻疹のようなかゆみを伴うものではなく、疼痛を感じることが多いです。見分けるのであればこういったところで見分けられるといいでしょう。
家族性寒冷蕁麻疹とは?
症状自体は一般的な蕁麻疹と区別がつきませんが、かゆみを伴わないのが特徴。
遺伝子的な問題で起こる寒冷蕁麻疹で、蕁麻疹の特徴的な紅斑や感音性難聴、生後間もない場合は、紅斑を生じることが多いです。
原発性後天性寒冷蕁麻疹とは?
原発性は、後天性からさらに派生したパターン。家族性の寒冷蕁麻疹と違い、後天性で原発性ということで、ある日突然発症するというパターン。
これは誰がいつなってもおかしくありませんので、症状などには要注意です。一応症状としては、局所性にとどまることが多いので、全身に比べると断然マシですね。
発症機序については明らかになっていませんが、ヒスタミンH1受容体拮抗薬が効果的だとされています。
寒冷蕁麻疹はどうやって対策するべき?
寒冷じんましんも、発症した場合いろんな対策方法がありますが、最もメジャーで鉄板な方法が、以下のような方法になります。
- 飲料水を飲む時は常温か温水。
- 秋冬の時期は寒風を防ぐ厚着。
- 夏場は冷房を避ける。
- 歯を磨くときは常温水で。
以上のような感じですね。
シチュエーションに分けるとキリがありませんが、特に気をつけて欲しいのは冷水などの冷たいものを口を通して体内の取り入れるとき。
先程も言ったように、重度になると喉頭浮腫で呼吸困難に陥り、命の危険にさらされることもあります。
寒冷蕁麻疹がつらくても、ここだけは絶対に避けて欲しいのです。全く水を飲むなというわけではなく、常温であれば大丈夫なので、あまり冷たすぎるものは飲まないように心がけましょう。
これだけでも全然違ってきます。
夏場の冷房を避けるという点についてですが、完全に避けるのは絶対に無理なので、なるべく直接冷風が皮膚に当たらないように、羽織る服を常備しておきましょう。
寒く感じるデパートや百貨店に入るようなことがあったら、すぐに羽織ることで少しでも刺激を防ぐことが可能です。
以上が、寒冷じんましんについてです。
ありがとうございました!